不動産相談所
相続などで所有している土地や住宅
「負動産」になっていませんか?
売りたくても売れない、管理するための維持費や固定資産税など金銭的な負担を強いられる不動産。これらは持っているだけでマイナスになることから「負動産」と呼ばれることがあります。古い家や山林、田畑など、大半が相続で取得されたものです。
日本国内には所有者不明のまま何十年も経過している不動産があり、その面積を合わせると九州地方より大きいとも試算されています。
将来相続する可能性のある方は早めに対策を!
放置されている不動産対策のため、国は民法や相続法の改正、新たな法律の整備などを進めています。
何もしないままでは、さらなる金銭的負担やデメリットが増える可能性もあります。そうなる前にぜひスペシャリストにご相談ください。
「負動産」のさらなるデメリット ▼
「特定空家等」に認定され、改善を勧告されると「固定資産税の住宅用地特例措置」から除外され、固定資産税の負担が増える。
●相続法改正(2018年)
相続により不動産を取得した場合、登記をしていなければ、第三者に対して自身の法定相続分を超える権利を主張できない。
●民法・不動産登記法改正(2021年)
相続登記の義務化。未登記のままだと過料が発生する。
「負動産」対策方法
1)売却
古い家の場合、リフォームや解体などにより売却できる可能性があります。費用はかかりますが、売れやすくなるメリットがあります。
2)寄付
自治体や法人、町内会(自治会)などに寄付できる場合があります。
3)相続放棄
負動産となりそうな不動産をこれから相続するという状態であれば、相続を放棄することができます。ただし、その場合は全てのものを放棄するので、この土地だけ、この山林だけ放棄といったことはできません。また、放棄すると固定資産税を支払う必要はありませんが、新しい所有者が見つかるまでは管理をする義務が発生します。
4)相続土地国庫帰属
相続によって土地の所有権を取得した者が、法務大臣の承認を受けて、その土地の所有権を手放し国庫に帰属させることができる制度です。(2021年4月に成立し、2023年4月末までに施行される法律)ただし、一定の要件を定めているためどんな土地でも可能というわけではありません。審査の手数料など具体的なことはまだ明確になっておらず、今後注目の方法です。