二つの屋根のラインがすっきりと落ち着いたデザインの外観は、色もシックなグレーで統一。駅まで至便な立地ながら、南側に大きく開けた庭と、角地を有効利用した4台分の駐車場を実現するのはご夫婦たっての希望で、土地探しからお手伝いしました。
ファミリークロークを設けた玄関は、ご主人のお仕事の機材を仮置きすることなどを考慮してモルタルの打ち放しに。玄関スペースを開放的に見せるため、階段には壁を設けず下4段はスケルトンにして、階段下はルンバの収納場所として有効活用しています。
白と黒とグレーを基調にした広いLDKは、とくにグレーの壁紙が静かな落ち着きを与えてくれます。スイッチニッチのストーンタイルをアクセントに、家電や家具の色調も統一され、南側に広くとった庭から自然光が差し込み、部屋をさらに広く見せています。
キッチンは大容量の収納を造り付けたことですっきり片付けることができ、奥に設けた勝手口は、バーベキューやプールなど庭遊びの際の出入りにも便利。LDKとランドリースペース、玄関が回遊できる動線になっているのも、共働きの家事を助けます。
リビングに面した1畳半のスペースはあえて収納にせず、ヌックを設けてくつろぎの空間に。ロールスクリーンを取り付けることで急な来客時には収納に早変わりします。リビング南側に設けたテラスからは庭に出ることができ、隣家の目線を気にせず遊べるよう敷地の配置も工夫されています。
洗面と脱衣所を一つにまとめたランドリールームは、家族の肌着類やタオルもたっぷり仕舞える奥様こだわりの広々空間。天井に取り付けた吊り型の物干しが2本並び、たくさんの洗濯物があってもゆったりと室内干しができます。また、玄関横には小さな洗面台を設け、帰宅後の手洗いはもちろん、来客にもこちらを使ったもらうことでランドリールームのプライバシーを確保しています。
土地の広さや1階のLDKの間取りを優先した分、2階はごくシンプルに。1階とは打って変わってウッディーで暖かな色調に揃え、主寝室にある広めのウォークインクローゼットのほか、階段の踊り場に面してレジャー用品や節句飾りなどを納められる大容量の収納を設けています。
建設関連のお仕事をされているご主人が、自ら施工できるよう、外構や外の水栓などはつくらず、棚などの下地のみを準備し、費用を抑える工夫も行いました。建物だけでなく、土地や造作など全体の予算を考慮して提案することで、要・不要を徹底して見極め、理想を実現するためにメリハリのある家づくりが叶いました。